ちょびっツ 2002 -
概要概要:今度の日曜日は模擬試験に日である。 アルバイトも前日は休みをもらい、その日は試験勉強に打ち込むことにした本須和。 「よ~し、やるぞぉ!」 気合を入れて、朝から机に向かい、勉強を始めるのだった。 ちぃに見守られつつ、他の科目は何とかこなし、そして、苦手の英語にとりかかった本須和だったが……辞書がないではないか! 「あああああ!何で今まで気づかねーんだー!ホントこれまで英語の勉強してこなかったってことか!」 そんなわけで、ちぃを連れて本屋に辞書を買いに出かけることにしたのだった。 本屋は初めてで、辺りをキョロキョロと見回してばかりのちぃだったが、ふと、1冊の本に興味をもつ。見ればそれは『だれもいない町』というタイトルの絵本だった。 「欲しいのか?」 「ち」 しかし、貧乏な本須和に両方買う余裕はない。どちらを買うか悩む本須和だったが、結局その本をちぃにプレゼントしてしまう。 そうして部屋に戻り、本須和が辞書を借りに新保の部屋に行ってしまっても、1人、絵本を声に出して読み始めるちぃ……。 「……その町には、だれもいなかったの……。」 誰もいない部屋に、『誰もいない町の朗読が響き渡るのだった……。
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